違った視点で見た児童扶養手当
児童扶養手当。今さら説明する必要もないくらい有名なものになり、多くのサイトでも解説がされていますので、ここではちょっと違った視点から書いてみたいと思います。
昔、戦争などで死別母子世帯が多かったこともあり、死別母子世帯を対象に「母子福祉年金」というものが支給されていました。それに対し、父親が生きている母子世帯に対しては何もなく、それは不公平なのではないかとなり1961年に「児童扶養手当」が創設されました。
その時はこんなに離婚が増加するなんて思ってもいなかったでしょう。
児童扶養手当の受給者数は、平成25年3月末の情報では1,083,317人であり、25年度予算案(国庫負担分)は1,772.5億円でした。先日、紗栄子との破局報道があったZOZOTOWN運営会社社長の前澤さんの資産は2,000億を超えるとも言われていますので「何だ、個人の資産より少ないの?」って思いますか?思いませんよね。前澤さんが凄いんです。
ではスカイツリーの総工費が651億円。余裕で2本建てられます。
100万円の札束が厚さ約1cm。1,000万円が10cm。1,736.1億円ってことは1,736.1mですよ。1.7km!厚さもスカイツリー(634m)余裕で2本分。大金ですね。
あっ!これ国庫負担分ですからね。国の負担分。
児童扶養手当は平成18年度に三位一体改革により、国庫負担割合3/4から1/3へ変更されたので、1,772.5億円(予算案)は児童扶養手当にかかる費用の1/3ってことです。残りの2/3は都道府県、市及び福祉事務所設置町村が負担しています。1,772.5臆円×3=5,317.5億円が児童扶養手当にかかっているってことです。スカイツリーが8本も建っちゃいますね。
1人の人が満額貰っても4万円ちょっとかもしれませんが、多くのひとり親世帯がいる現代では全体ではとんでもない金額になっています。
やむを得ない事情がある場合を除き、少しでも自分で稼ぐ努力はしましょう。「満額貰いたい」「働かずして少しでも多く貰いたい」といった理由で意識して1日3時間のパートに抑えるなんてことをするのはバカバカしいです。
私も離婚当初は児童扶養手当には大変お世話になりました。出産するまでフルタイム正社員で働いてきた私は、税金は納めるばかりで面白くなかったのですが、この時ばかりは「納めてきて良かった。こんな時くらい戴いても罰は当たらないだろう」と思ったものです。
受給は決して悪い事ではありません。それまでせっせと税金を納めてきた人は特に。その納めた税金で人を助けてきたのですから。「助け合い」ってやつですね。
私は今も寡婦控除等、納める税金面で控除を受けて助けられています。子どもが自立した時にはその控除もなくなりせっせと納める人間になることでしょう。病や怪我をして働けなくなったらまた手当をいただく身になるかもしれません。だから決められた税金は快く納められる人間になろうと思います。